土建業のファクタリングは、手放せない武器となっています、

三重県 土木業 建設業 創業42年

建設や土木の仕事に就いて、もう随分と経ちます。気がつけば、自分で会社を興してからも十数年が経ちました。幸いにも、地域のつながりや、長年の経験からいただける仕事も増えてきて、現在は公共事業と民間の現場を半々くらいの割合で請け負っています。

しかし、建設業界は見た目ほど安定しているわけではありません。とりわけ公共事業というのは、入札や発注のタイミングに左右されることが多く、年間を通して安定した売上が確保できるというものではないのです。春先や年度末に集中する傾向があるとはいえ、仕事の流れは読みにくく、どうしても閑散期と繁忙期の差が大きくなってしまいます。民間の仕事も同様で、天候に影響されることも少なくありません。たとえば、長雨や台風の季節には工期がずれ込むこともあり、それが資金の回収にまで響くこともあります。

職人を抱えている以上、工事の有無にかかわらず毎月の給与は発生しますし、重機や資材のリース費用、保険料など、固定費の負担も決して軽くありません。ある程度の売上が見込めていても、実際に入金されるのは数か月後ということもあり、その間の運転資金のやりくりは、毎回頭を悩ませるところです。

そうした背景もあり、数年前から定期的にファクタリングを利用しています。はじめて利用したときは、正直なところ、少し不安もありました。売掛債権を買い取ってもらい、手数料を差し引いた金額を先に受け取るという仕組みは理解していても、本当にすぐに資金が手に入るのか、対応は信頼できるのか、疑念がなかったわけではありません。

ですが、いざ利用してみると、そのスピード感と柔軟さには驚かされました。急な出費が重なったときや、資材の一括仕入れが必要になったときに、迷わず依頼できるという安心感は、経営者として本当にありがたいものです。銀行の融資のように時間がかかることもなく、また建設業という業種柄、金融機関からの評価が一様ではない中で、必要な資金を迅速に得られるという点は、ファクタリングならではの利点だと感じています。

もちろん、毎月必ず利用しているわけではありません。仕事のスケジュールや支払いサイト、現場の進捗状況を見ながら、必要に応じて活用しています。売上が大きく跳ね上がる繁忙期には、資金繰りを先読みして準備しておかなければなりませんし、逆に閑散期には維持費を抑えながら慎重に運営することが求められます。そういったバランスを取るためにも、ファクタリングは欠かせない選択肢となっています。

建設や土木の仕事は、目に見える形で地域に貢献できる仕事だと誇りを持っています。道路が整備され、河川が強化され、学校や公共施設が使いやすくなる。その一つひとつに私たちの手が加わっているという実感は、何にも代えがたいものです。ただ、その裏側では、資金繰りや人材の確保、機材のメンテナンスなど、表に出ない努力が積み重なっています。

この業界でこれからも長くやっていくためには、ただ現場をこなすだけでは足りません。経営という視点からも柔軟であることが求められます。売上が安定しないという業界の特性を受け入れた上で、どう資金を回し、どうリスクを分散させるか。そう考えたとき、ファクタリングという仕組みは、今の私たちにとって非常に現実的で、前向きな手段の一つになっているのです。

今後は、より一層現場の効率を高めるとともに、ファクタリング以外の資金調達の方法も視野に入れながら、持続可能な経営体制を整えていきたいと考えています。時代が変わっても、地に足をつけた仕事を、誠実に続けていくことに変わりはありません。

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