神奈川県 IT関連 創業6年
月に80本前後。LP用の長文記事が重なると、手が回らなくなることもあります。私はWEBライターとして、いくつかのメディア運営会社から外注の依頼を受けて、SEO対策や販売導線に配慮した記事を納品しています。
単価は内容と納期によって変わりますが、文字単価よりも「納期の早さ」と「量」を優先されることが多く、結局のところ、数をこなしていかないと売上が立ちません。
最近はAIツールを活用して、構成の骨組みを先に作ってしまうようにしています。
たとえば、仮に「転職サイト おすすめ 20代 男性」みたいなキーワードが指定されていた場合、AIでおおまかな見出しを生成し、参考になりそうな構成を数パターン用意します。それをもとに、事実関係やニュアンスを加筆して調整していくやり方です。完全にAI任せにはできませんが、ゼロから作るよりも時間の節約になります。
納品本数が安定すれば、報酬もそれなりに見えてきます。ただし、問題は入金タイミングです。こちらが月末までに50本納品しても、支払いは翌々月末という取引先もあり、実質2ヶ月分くらい資金が寝てしまいます。その間にもリサーチ費用やツール代、外注への依頼費などは発生するので、現金が足りない月は正直きつく感じます。
そうしたときに使っているのが、ファクタリングです。最初に利用したのは去年の春でした。大量受注のプロジェクトに参加して、急ぎで30本以上を1週間で納品したのですが、先に外注費が20万円ほど出てしまい、手持ちの資金では間に合わなかったのです。報酬は2ヶ月後の入金予定で、書類もしっかり揃っていたので、請求書を提示してファクタリング会社に相談しました。
利用したのは2社目の業者でした。最初に問い合わせた会社は、WEBライターのような小口取引を扱っておらず、門前払いのような対応でしたが、2社目はフリーランス向けの柔軟な対応をしていて、電話の受け答えも丁寧でした。AIを使って書いていることも隠さず話しましたが、「納品後に校閲やリライトが入っているなら問題ありませんよ」と言ってもらえました。
契約書類と請求書、納品完了のやりとりの記録を提出し、審査はその日のうちに終わりました。初回だったこともあり、手数料は少し高めでしたが、10万円ほど先に資金化できたことで、次の週の案件にも安心して取り組むことができました。以後も、入金タイミングにズレが生じるときや、外注費が集中する月に限って、少額ずつ利用しています。
ファクタリングを使うことに後ろめたさはありません。ただ、使い方を誤ると泥沼になりそうだとは感じています。すべての請求書をまとめて売ってしまえば、その月は楽になりますが、翌月以降の収入がゼロになるわけで、継続的に稼ぐためには、あくまで一時的な補填と割り切る必要があります。私はなるべく「1社分だけ」「外注費をまかなう範囲だけ」と決めて運用しています。
WEBライターという仕事は、在宅で完結できて自由度も高い一方、報酬も自己管理もすべて自己責任です。毎月安定して売上があるように見えても、構成案に悩んで時間が溶けたり、クライアントの都合で案件が止まったり、細かいところで崩れていくことがあります。そうしたリスクを小さくする意味でも、ファクタリングは“備え”として有効な手段だと思っています。
今月もすでに50本以上を納品済みですが、別件の新規プロジェクトで一時的に外注を増やす予定なので、そちらの原資として、来週また1件分だけ資金化するつもりです。売掛金がきちんと動いているうちに、先を見ながら手を打つ。これができるかどうかで、フリーランスとしての持続力が変わると実感しています。
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