定期的にファクタリングをしながら、経営回復の機会を待つ

新潟県 自動車整備業 創業28年

自動車の整備や修理の仕事は、常に動き続けています。故障や車検は待ってはくれませんし、事故車やトラブル対応も急を要します。おかげさまで仕事の依頼自体は少なくありません。ただ、それがそのまま利益に繋がるかというと、そう単純な話ではありません。

部品代が高騰しています。メーカーの純正部品はもちろん、社外品でも安定した価格で手に入れるのが難しくなっており、注文しても納期が延びることもあります。お客様の車を長く預かることになれば、それだけ代車も必要になりますし、工場内のスペースも圧迫されます。効率よく回していきたいと思っても、部品の入荷状況に左右される部分が大きく、ストレスを感じる場面が増えました。

それに加えて人件費の問題も深刻です。整備士という職種自体の数が減っているうえに、若い人材の応募がほとんどありません。募集を出しても反応が少なく、ようやく来てくれた人には相応の待遇を提示しなければなりません。結果として固定費が上がり、利益を圧迫します。ベテランの整備士に頼らざるを得ない場面も多く、何かあったときのリスクも常につきまとっています。

請求は基本的に納車後です。整備が完了してからでないと入金されないため、現場が忙しくても資金がすぐに入るわけではありません。それでいて前述のように部品代や人件費の支払いは待ってくれないのです。いくつかの入金が重なる時期であれば持ちこたえられますが、ずれ込んだときは資金繰りが一気に厳しくなります。

そんなときに初めて『中小企業ビ次那須サポーターズ』さんでファクタリングを利用しました。売掛金の入金を前倒しできることで、部品の仕入れや従業員への給与支払いの不安をひとまず解消できました。取引先に通知しない2社間の方式を選んだので、先方との関係性に影響が出ることもなく、手数料はかかりましたが背に腹は代えられません。

一度使ってみて、現実的な選択肢だと感じました。もちろん、恒常的に頼り続けるものではありませんが、忙しくても利益が薄いこの業界では、こうした手段を使わなければ乗り切れない場面があるのだと思います。根本的な解決にはなりませんが、一時的な資金繰りには有効です。

今後も需要は続くと見込まれます。ただし、現場の効率化や、もう少し収益性を高める工夫が必要です。価格を上げられない分、無駄を減らしながら対応していくしかありません。資金繰りを改善させる方法も含めて、引き続き試行錯誤を重ねていくつもりです。

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