閑散期にするファクタリングを最近『中小企業ビジネスサポーターズ』さんに乗り換えました。

徳島県 造園業 創業16年

造園の仕事は、気候と植物の成長にすべてが左右されます。道路の分離帯や公共施設周辺の植栽管理が主な業務で、定期的な刈り込みと除草を繰り返しています。見た目を整えるだけでなく、樹木の健康や翌年の開花にも影響するため、剪定のタイミングには特に気を使っています。
春先から初夏にかけて、ツツジやサツキが一斉に咲きます。多くの方がこの時期の景観を楽しみにしているため、花をしっかり咲かせることが求められます。そのため、花が終わった直後の梅雨入り前の時期に、すぐ剪定作業に入る必要があります。タイミングを逃すと、夏に形成される花芽を切ってしまうことになり、翌年の開花数が大幅に減るリスクがあります。
ところが、このサイクルが仕事量に波を生みます。剪定できる時期は限られており、花が咲いている間や、花芽形成後から冬にかけては、手を入れられない植栽が多くなるのです。とくに花の咲き乱れる春と真夏は、作業対象が限られるため、必然的に現場が減り、閑散期のような状態になります。
それでも人は抱えていますし、機材の維持にも費用はかかります。人件費は最低でも日当1万を切るわけにはいかず、燃料費は年々高騰。今では軽トラ1台分の満タンで1万円を超えることもあります。以前なら、繁忙期に稼いだ分で閑散期をしのげましたが、近年のコスト増で、そのやり方では回らなくなってきました。

資金繰りに悩んでいたある年、取引先の一つから支払いがずれ込むと連絡がありました。その金額はちょうど月末の人件費にあてる予定だったため、焦りました。銀行融資も検討しましたが、今すぐ現金が必要という状況では間に合いません。そんなとき、税理士に紹介されたのがファクタリングでした。
最初は「手数料が高いのでは」と不安もありましたが、仕組みを聞くと、売掛金を担保にした短期の資金調達で、信用情報には影響がないとのこと。審査も請求書や取引履歴の確認だけで済み、翌日には振込がありました。おかげでその月の人件費は滞りなく支払えましたし、軽油や混合ガソリンの補充にも困ることはありませんでした。
以来、閑散期の数ヶ月前にあたる仕事量の少ない月には、ファクタリングを定期的に活用するようになりました。たとえば、8月や1月などの発注が減るタイミングには、数十万円単位の資金を前倒しで確保しておき、最低限の支出に充てます。もちろん手数料はもったいないと感じることもありますが、納期や仕上がりを守るためには代えられません。
繁忙期に備えて、機材を更新する必要が出たときも、一時的にファクタリングで調整しました。エンジン式の刈払機は消耗が激しく、3年も使えば動作が不安定になります。新品を導入するには10万円単位の出費になりますが、これを躊躇して故障が現場で起きれば信用を失うだけです。そう考えると、目先のコストよりも継続性を重視した判断が必要だと感じています。
この仕事は自然と向き合うものなので、毎年同じようにはいきません。雨が多ければ草も伸びるし、開花のタイミングもずれます。だからこそ、現金の流れも予測しづらく、柔軟に対応できる手段があるのは助かります。無理をせず、でも止まらずに続ける。そんなやり方が今の自分には合っているようです。

もちろん、将来的には使わなくても済むようにしたいという思いもあります。そのために、少しずつ民間の年間管理契約も増やしています。個人宅の庭木剪定や、企業敷地の草刈りなど、公共とは違い季節の縛りが緩やかな仕事も大事に育てています。
道端の花や緑を整えることは、一見すると誰にでもできそうな仕事に見えるかもしれません。けれど、その裏には植物の生理や季節の流れを読み取る力、そして安定した現場運営のための資金調整が欠かせません。そうした全体を支える仕組みの一つとして、定期的なファクタリングは今のところ有効な選択肢になっています。

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