遊興に使いすぎて急な入用に対応できず、ファクタリングを利用

東京都 建設業 創業12年 

ファクタリングという言葉を初めて聞いたのは、同業の仲間との飲みの席でした。正直、そのときは半分酔っていて、頭に入っていなかったんです。けれど、それからほんの数週間後、自分がその言葉にすがることになるとは思っていませんでした。自分はとび職として一人親方でやってます。体はきついけど、現場さえ切れなければ収入はそこそこあります。だからって安心してた部分がありました。家計のやりくりも、将来の貯金も、どこか他人事で、稼いだ分だけ飲みに行っては遊んで……気づけば貯金はほとんどない状態でした。

そこに、家族の問題が重なりました。子どもが急に手術を受けることになって、まとまったお金が必要になったんです。健康保険があっても、入院費や付き添いの交通費、生活費の補填でどうにもならなくなりました。すでに消費者金融にも手を出していて、追加で借りるのは難しい状況でした。
そのとき思い出したのが、あの飲み会で出た「ファクタリング」という言葉でした。ネットで検索してみると、なんとなく仕組みは分かりました。いま請けてる現場の工事代金を先に現金化できるというもの。借金ではないと書かれていて、それが少しだけ安心材料になりました。とはいえ、正直半信半疑でした。詐欺じゃないか、手数料が法外なんじゃないか。そんなことを思いながらも、問い合わせの電話をかけました。対応は丁寧で、何より「一人親方でも大丈夫です」と言われたことが心強かったです。

請負契約書や発注書、振込履歴などを提出して、2日ほどで審査が通りました。思ったよりもスムーズで、売掛先への通知も不要ということでした。手数料は決して安くはなかったですが、背に腹は代えられませんでした。とにかく今は目の前の支払いをクリアしなければならなかったので
実際に現金が振り込まれたとき、正直ほっとしました。なんとか家族のことも乗り切る目途が立ち、心のどこかで「自分はまだなんとかなる」と思えた瞬間でした。けれど、そこから先は、これまでの自分を見直す時間になりました。こんなふうに、急にお金が必要になって慌てる生き方はもうやめようと。現場を切らさずに受け続けること、無駄遣いをやめること、消費者金融の返済も少しずつでも進めること。ファクタリングに頼るのは最初で最後にしようと心に決めました。

今は新しい現場にも入り、安定した収入が戻ってきています。支払いが遅れないように段取りも気を配るようになりましたし、手元に残るお金の管理もするようになりました。
今回のファクタリングは、自分にとって“反省のきっかけ”だったと思っています。便利さだけでなく、向き合うべき現実を突きつけられたというか……あの時利用したことで、ギリギリのところで踏みとどまれた。そんな気がしています。今後は地に足をつけて働いて、もう少し余裕を持った暮らしをしていきたいと思っています。

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