兵庫県 建設業 創業17年
建設業で一人親方として働いており、もう十年になります。仕事は主に個人宅で、クロス貼りやフロアシートの施工、建具の取り付けが中心です。地場の工務店三社から声をかけてもらっていて、それぞれの現場に応じて応援に入る形をとっています。
人間関係に不満はありませんが、元請けさんとの代金交渉となると、なかなか厳しいものがあります。材料費が上がればそのぶんは反映してくれますが、自分の作業分の単価を見直してもらえることはほとんどありません。こちらとしても強く出られる立場ではないので、言いにくいことは呑み込んでしまいがちです。
支払いは月末締めの翌月末払いが基本ですが、現場の都合で遅れることもあります。一方で、材料費や倉庫の家賃、車の維持費、国保など、出ていくお金は待ってくれません。仕事が途切れることはあまりないのですが、支払いのタイミングがうまく合わずに困ることがありました。
最初にファクタリングを使ったのは、車検と大きな現場の材料費が重なったときです。ネットで調べて問い合わせた業者が、2社間ファクタリングという方式でやっているところで、元請けに知られずに資金化できるとのことでした。面談などはなく、請求書や通帳のコピーを送って、あとは本人確認のやり取りで手続きが進みました。資金の入金までも早く、急な支払いに間に合わせることができたので、そのときは本当に助かりました。
その後も、すべての月ではありませんが、2~3か月に一度くらいのペースで利用しています。毎月の出入りを見ながら、余裕のない月にだけ使うようにしています。業者とはLINEでちょくちょく連絡していて、ちょっとした確認や相談がすぐにできるのが便利です。最初に書類を提出しているので、2回目以降はやり取りも簡単で、必要なときだけ使えるという点が気に入っています。
もちろん、ファクタリングは常用するものではないと思っています。借金ではないとはいえ、先にお金を受け取っている感覚なので、繰り返し使えば先細りになるのは明らかです。できれば頼らずに済むよう、普段から少しずつでも現金を残すようにしています。最近は手帳に毎月の出入りを書き出して、最低でも3か月分の生活費は確保するようにしています。
周囲にはあまり話していませんが、自分にとっては現場を止めないための一つの手段として活用しています。元請けや周囲に知られるのは避けたいですが、こちらの事情に合わせて柔軟に対応してもらえるのはありがたいことです。今後も状況を見ながら、必要なときだけうまく付き合っていければと思っています。
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