希望をつなぐファクタリング。今はそれにかけています。

茨城県 創業46年 道路旅客運送業

観光バスの台数だけは、それなりに揃ってきました。けれど、肝心の運転手がいません。昔と違って、観光バスの運転手になりたい若者なんてそうそういないのが現実です。50代60代のベテランたちは、もう体力的にも限界に近く、土日を含む長時間運転のスケジュールを組むのも躊躇するようになってきました。思い切って、今年の春に高卒の新人を2人採用しました。
まだ大型二種すら持てない、完全な未経験者です。もちろん即戦力にはならず、今は免許取得のサポートと社内研修にかかりっきりです。それでも、数年後を考えると今が踏ん張りどころだと思っています。
ただ、現実的な問題は山ほどあります。バスの車両はある。観光需要も少なからずある。でも運転手がいない。つまり仕事が受けられず、バスは駐車場で埃をかぶっている。予約があっても、こちらから「人手不足で対応できません」と断らざるを得ない案件も出てきています。

一方で、運転手が不足していても、固定費は変わりません。リースで導入したバスの返済、保険、車検、燃料、整備。遊んでいても維持費は出ていくし、新人育成にかかる人件費も無視できません。会社としては「先を見据えた投資」ですが、キャッシュフローの苦しさは日増しに感じています。
もともと、月に一度くらいは請求書をファクタリングで現金化していました。急な出費が必要なときに、ファクタリングでつなぐというのがルーティンになっています。

ただ、最近はその頻度が増えてきました。売上が落ちているわけではないのに、資金繰りが追いつかない。バスを遊ばせている間の固定費が想像以上に重いからです。とくに、ベテラン運転手の退職金の積立てや、新人教育の社内制度整備など、未来のためのコストが膨らんでいます。ファクタリング先とは、もう1年以上の付き合いです。売掛先の内容も理解してくれていて、審査も早い。最近では、必要額を月初に相談しておき、請求書の発行と同時に必要な分だけ現金化するようにしています。あまり頼りすぎたくない気持ちはあるものの、今の体制を維持するにはやむを得ません。

「今は待つしかない」と思っています。新人たちが一人前になるには、まだ1年はかかります。でも、若い子たちが真面目に免許の勉強をしている姿を見ると、希望もあります。ここで粘れなければ、将来がない。そう自分に言い聞かせながら、今日も帳簿とにらめっこです。
再来年には、最初の1人が本格的に乗務できるようになる予定です。それまでなんとか踏ん張りながら、資金のやりくりを続けていきます。ファクタリングはその一部でしかありませんが、こういう時代にはありがたい手段だとつくづく思います。

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