定期的な売掛金の売却で『中小企業ビジネスサポーターズ』さんはビジネスパートナー。

大阪府 建設業 創業48年

うちは給排水設備の工事を専門にしています。主に新築マンションや大型施設の現場が多く、元請から数えて四次、五次あたりの下請けが中心です。昔からの繋がりがある設備屋経由の仕事で、量はそれなりに安定していますが、元請と距離がある分、単価や支払条件にはある程度目をつぶるしかありません。
材料も道具も、ここ数年で信じられないくらい値上がりしました。鋼管の継手ひとつにしても、昔の倍以上するものがざらにあります。現場によっては自社で先に立て替えなきゃならないことも多く、前受金や中間金が入ってきても、それだけでは到底やりくりが追いつきません。職人の日当だって年々上がっています。仕方のないこととは分かっていても、実際に帳簿を前にすると、なかなか厳しいものがあります。

最初にファクタリングを使ったのは、ちょうど資材費と人工代が重なって請求書の発行から入金まで40日あるタイミングでした。支払の山場と重なり、銀行に短期の相談もしましたが、決算期をまたぐという理由で断られました。そのときに紹介されたのが、売掛金を使った資金調達、いわゆるファクタリングです。
最初は正直、かなり警戒していました。ネットで調べれば、手数料が高いだの、トラブルが多いだの、いい話ばかりじゃありません。でも、実際に話を聞いてみると、うちのような業態に慣れている業者で、書類の手続きも簡単、2日後には入金されて本当に助かりました。

以来、月に1〜2回程度、売掛金の一部を定期的に売却しています。現場が重なる時期や、まとまった仕入れが必要なタイミングで、必要な分だけ使う。そういう使い方をしています。
もちろん、手数料が安いとは言えませんが、取引先や職人への支払いを遅らせるわけにはいきませんし、何より現場を止めるわけにはいきません。請求書はすでに出していて、入金は確実なものですから、銀行の融資を何週間も待つよりは現実的です。
今のやり方が最善だとは思っていません。でも、これだけ物価が上がっていても単価がなかなか上がらない現状では、こういった方法に頼らざるを得ないのが実情です。次の現場の契約交渉では、少しでも工期と支払条件に余裕を持たせられるよう話し合っています。

ファクタリングを使っていることは、同業にはなかなか言えません。やはり印象が良くないからです。ただ、黙っていれば「よくやってるね」と言われますし、それで十分だと思っています。今はなんとか耐える時期だと割り切って、無理のない範囲でこの方法を続けています。

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