人材難で仕事が受けれず売り上げ減少。厳しい現状もファクタリングで経営再建を

北海道 電気設備工事 通信設備工事 創業49年

通信や電気の工事を専門にしている小さな会社です。従業員は5名、親の代から続く創業49年の零細企業です。かつては9名の体制で稼働しており、繁忙期には現場が重なっても対応できる余裕がありました。ですが、年齢による引退が続き、少しずつ人数が減っていきました。補充を考え、求人を出しても応募はほとんどありません。現場経験のある人材がそもそも少なく、いても条件が合わない。そういう状況が何年も続いています。
仕事はあります。電話やインターネット、監視カメラ、エアコン、分電盤など、設備の工事やメンテナンスの依頼は今も一定の頻度で届きます。顧客からの信頼があるおかげで、紹介や継続の案件も多いです。ただ、作業できる人数に限りがあるため、スケジュールを考えると受けきれない仕事も出てきます。受注できる件数が自然と減っていく流れ。仕事が減るというより、断らざるを得ないケースが増えています。
一件一件の単価はそれほど高くありません。現地調査、材料の準備、移動時間などを含めると、実際の利益は決して大きくはないです。にもかかわらず、人件費や材料費、車両の維持費などの経費は年々上がっています。電線や配管といった資材も値上がりし、以前のような価格感覚では見積もりを出せなくなりました。受注単価を少し上げたくても、顧客の予算が厳しいこともあり、思うように調整できていません。
そうした中で、定期的に『中小企業ビジネスサポーターズ』さんにお世話になっています。工事完了後の入金までには数週間から一ヶ月ほどのタイムラグがあるため、その間の資金繰りが課題になります。特に月末や支払いが重なる時期には、現金を確保しておく必要があります。売掛金の一部を現金化することで、日々の支払いに対応できるようにしています。決して余裕があるわけではありませんが、なんとか回せているという状態です。
人手が足りないこと以外にも、小さな課題が積み重なっています。部品の発注ミスや納期の遅れ、現場でのトラブルなど、時間を奪われる出来事が日常的に起きています。そのたびにスケジュールを調整し、顧客に連絡し、対応に追われるという繰り返しです。

それでも、続けていくしかありません。誰かがやめたからといって、すぐに閉めるわけにはいきません。長く続いてきた会社だからこそ、守りたい気持ちも強くなっています。今ある仕事を確実にこなし、少しでも信頼を積み重ねる。派手さはありませんが、それが今できる精一杯のやり方です。

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